健診でPSAが高い!前立腺がん?どうしたら良い?
PSAは前立腺がんの血液検査です

中高年の男性は「PSA」を聞いたことがある方も多いと思います。
PSAは前立腺がんの腫瘍マーカーとして使われます。
50歳を過ぎると前立腺がんが増加していきます。
人間ドックのオプションで。
市町村の健診で。
PSAを調べることで早期に前立腺がんを見つけることができます。
そもそもPSAとは何か?
PSAは前立腺の細胞から分泌されるタンパク質のことです。
Prostate-Specific Antigen(前立腺特異抗原)の略になります。
PSAの多くは精液中に分泌されます。
しかし、前立腺にトラブルがあるとPSAは血液にまじります。
つまり「PSA値か高い=前立腺に異常がある」ということになります。
PSAが上がる原因には次のようなものがあります。
PSAが高くなる原因
- 前立腺がん
- 尿路感染症
- 前立腺への何らかの刺激
PSA値が高いからといって、必ずしも前立腺がんであるとは言えません。
前立腺がん以外にPSA値を上げる原因がないかを調べる必要があります。
もちろん、その中で前立腺がんの可能性も合わせて調べていきます。
次によくあるケースを紹介します。
健康診断でPSA高値(8.5ng/ml)と言われた61歳男性
健診で初めてPSA値を測定したら高かった。
泌尿器科を受診するように言われるパターンです。
この方は次のような検査をします。
- PSA検査をもう一度やる:本当にPSAが高いか?
- 尿検査:尿路感染症はあるか?
2回測定して2回ともPSAが高ければ、本当にPSAが高いといえます。
また尿路感染症でもPSA値はあがるので尿検査で尿路感染症をチェックします。
再検査でもPSA値が高く、尿検査も問題なければ、前立腺MRI検査が必要になります。
前立腺MRI検査で「前立腺がん」を疑う画像があれば、前立腺生検をおすすめします。
前立腺MRI検査で異常がなければどうするか?
それは難しい問題ですが、患者様の年齢や基礎疾患にもよります。
一般的には年齢とともにPSA値は高くなる傾向があります。
逆にいえば、50~60代の若い方でPSA値が基準値(4ng/ml)をこえるなら、
前立腺MRI検査で異常がなかったとしても前立腺生検をおすすめします。
どちらにせよ、PSA値が高いのであれば定期的(4~6カ月おき)なPSA検査をおすすめします。
もし、PSA値がどんどん上がってくるようであれば、やはり「前立腺がん」を疑うことになります。
PSAが高い場合
- 前立腺MRI検査
- 前立腺生検(検査入院)
- 定期的な採血検査(PSA)
前立腺がんは早期発見が大事
どんな「がん」でもそうですが、
早期発見が大事です。
前立腺がんは症状が出にくいです。
血尿などの症状が出るころには進行している可能性もあります。
PSA検査を定期的にすることで前立腺がんを早期に見つけることが可能になります。
当院でもPSA検査を実施しています。
気になる方はいつでもご相談ください。
この記事を執筆した人

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あきしま駅前泌尿器科内科 院長
日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医
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