【医師解説】PSA数値が高い・要精密検査と言われたら?昭島市の泌尿器科専門医が解説

💡 この記事のサマリー

  • PSA高値の多くは前立腺肥大症や炎症などの良性疾患が原因であり、初回高値の方の約3割は再検査で正常範囲に戻ります。
  • 当院では最新のガイドラインに基づき、お体への負担が大きい生検を急ぐのではなく「PSA再検査」「超音波検査」「MRI検査」を段階的に行います。
  • 隠れた前立腺がんを見逃さないよう、昭島駅南口徒歩2分の当院にて、専門医の視点で精度の高い診断をご提供します。

はじめに:健診結果を見て不安を抱えている方へ

会社の健康診断で『PSAの数値が高いから精密検査を受けてください』と言われてしまいました。これって、前立腺がんなのでしょうか…?

突然『要精密検査』と言われると、とても不安になりますよね。ですが、安心してください。「PSAが高い=前立腺がん」というわけではありません。まずは落ち着いて、一緒に原因を調べていきましょう。

健康診断や人間ドックの結果が手元に届き、「PSA高値」の文字を見て驚かれた方も多いと思います。 インターネットやAI検索で調べると「前立腺がん」という言葉がたくさん出てきて、夜も眠れないほど心配されているかもしれません。

しかし、PSAの数値はがん以外の理由でも簡単に上がってしまいます。 この記事では、昭島市・青梅線沿線・立川市・あきる野市・武蔵村山市など近隣にお住まいの方へ向けて、PSAが高くなる原因と、当院での詳しい検査・治療の流れについて解説します。


PSA値が高い=「前立腺がん」ではありません

PSA(前立腺特異抗原)とは?

前立腺で作られるタンパク質の一種です。通常は精液の中に分泌されますが、前立腺の組織が壊れたり、刺激を受けたりすると、血液の中に漏れ出してきます。

PSA検査は前立腺がんの早期発見に非常に役立ちますが、「がん細胞だけが作る物質」ではありません。 前立腺という臓器になんらかの負担がかかるだけで、数値は上昇します。

がん以外でPSAが高くなる主な原因

最新の医学研究でも、PSAが上昇する原因として以下のような「良性疾患(がんではない病気)」が多いことが分かっています。

  • 前立腺肥大症:加齢とともに前立腺が大きくなる病気です。 実は、PSAの数値が変動する原因の約23%は、この前立腺の「大きさ(容積)」によるものだと言われています。
  • 前立腺炎:前立腺に細菌が感染したり、炎症が起きたりする状態です。 急性の炎症ではPSAが跳ね上がることがあります。
  • 日常生活による一時的な刺激:射精後(48時間以内)や、長時間のサイクリング、激しい運動をした後でも、一時的にPSAの数値が上がることがあります。 こうした一時的な上昇による「検査誤差」は、全体の5〜10%ほど存在すると言われています。

【当院の診断方針】体への負担を最小限に、確実な診断を

あきしま駅前泌尿器科内科では、「PSAが高いから、すぐに入院して針を刺す検査(生検)をしましょう」というような強引な診療は決していたしません。 最新の国際的なガイドライン(NCCNガイドライン)に基づき、以下のような独自の治療・診断方針をとっています。

1. まずは「再検査」を重視します

初回の検査でPSAが「4〜10 ng/mL」と高めに出た方のうち、実は約25〜40%の方は、数ヶ月以内の再検査で正常範囲に戻ることが分かっています。 そのため、当院では患者様のお話をしっかり伺った上で、まずは時期を見てPSAの再検査を行うことを優先的に検討します。

2. 無症状の方へのむやみなお薬(抗生物質)は出しません

以前は「とりあえず炎症かもしれないから抗生物質を飲んでみて、数値が下がるか見ましょう」という診療がよく行われていました。 しかし現在、症状がない方に抗生物質を投与することは推奨されていません。当院でも、不要なお薬を減らし、患者様のお体への負担を減らす方針を徹底しています。

当院での具体的な検査の流れ

問診と診察

「最近、自転車に長く乗りませんでしたか?」「尿が出にくい自覚症状はありますか?」など、PSAを上昇させる生活習慣や隠れた症状がないかをお聞きします。 前立腺肥大症のお薬(5α還元酵素阻害薬など)を飲んでいるとPSA値が半分ほどに低く出てしまうため、お薬手帳の確認も入念に行います。

STEP
1

超音波(エコー)検査と尿検査

お腹から超音波を当てて、前立腺の「大きさ」を正確に測ります。 前立腺の体積に対してPSAの数値がどれくらいあるか(PSA密度)を計算することで、がんのリスクをより正確に見極めます。また尿検査をすることで、PSA値に影響を与える尿路感染症などがないかも確認いたします。

STEP
2

MRI検査の検討

再検査でも数値が高い場合や、エコー検査で気がかりな点がある場合は、前立腺を詳細に調べる特殊なMRI検査を手配します。 当院は近隣の高度医療機関とスムーズに連携しており、画像診断を元にさらに詳しい評価を行います。

STEP
3

必要に応じた前立腺生検のご案内

MRI検査などで「がんの疑いが強い」と判断された場合にのみ、前立腺に針を刺して組織を採る「生検」をご提案します。 現在は、感染リスクがより低いとされる「経会陰アプローチ(股の付け根から針を刺す方法)」など、安全性の高い方法をご案内しています。

STEP
4

検査を受ける前に気をつけていただきたいこと

再検査を正確に行うため、当院を受診される前には以下の点にご注意ください。

注意事項

  • 射精を控える:検査の2日前(48時間前)からお控えください。
  • 激しい運動を控える:長時間のサイクリングやバイクの運転は、前立腺を圧迫するため数日前から避けてください。
  • お薬手帳を持参する:現在飲んでいるお薬の中に、PSAの数値に影響を与えるものがないか確認します。

患者様からよくある質問(FAQ)

MRI検査で「異常なし」と言われれば、絶対にがんは無いと言えますか?

MRIは非常に優れた検査ですが、100%ではありません。陰性であっても、PSAの数値が高い状態が続く場合は、定期的な血液検査(PSA動態の確認)で慎重に見守る必要があります。

PSAの数値がいくつから危険ですか?

一般的には「4.0 ng/mL以上」で精密検査となります。年齢とともに基準値は少しずつ高くなるため、当院では患者様の年齢に合わせた基準値も考慮しながら慎重に判断します。

がん以外が原因(前立腺肥大症など)だった場合、治療はどうなりますか?

前立腺肥大症でおしっこが出にくいなどの症状がある場合は、尿道を広げるお薬や、前立腺を小さくするお薬などを処方し、生活の質(QOL)を改善する治療を行います。

生検は痛いですか?入院が必要ですか?

連携先の医療機関にて、麻酔を使って痛みを最小限に抑えて行います。安全性の観点から、通常は1泊2日の入院で行います。患者様のライフスタイルに合わせて最適な連携先をご紹介します。

昭島市外からでも受診できますか?

もちろんです。当院はJR青梅線「昭島駅」南口から徒歩2分と非常にアクセスが良く、立川市、福生市、青梅市、あきる野市など、広域から多くの患者様にご来院いただいております。



不安な数値が出たら、すぐにご相談を

「要精密検査」という結果は、ご自身の体と向き合う大切なサインです。 放置してしまうのが一番危険ですが、過剰に心配しすぎる必要もありません。

あきしま駅前泌尿器科内科では、泌尿器科の専門医として、最新の医学的根拠に基づいた「患者様に寄り添う医療」を提供しています。

青梅線沿線にお住まいで通勤・通学中の方も、駅前の当院へお気軽にご相談ください。しっかりと原因を突き止め、安心できる生活を取り戻しましょう。


【参考文献】

・National Comprehensive Cancer Network. Prostate Cancer Early Detection. (v2.2026)

・The Journal of the American Medical Association. Prostate Cancer: A Review. 2025.

・The New England Journal of Medicine. Screening for Prostate Cancer. 2023.

この記事を執筆した人

青木悠介
青木悠介
あきしま駅前泌尿器科内科 院長
日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医
順天堂大学医学部卒業
医学博士(順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学 大学院卒業 博士号取得)

アクセス

あきしま駅前泌尿器科内科

〒196-0015 東京都昭島市昭和町2丁目1−6 Te昭島ビル 4F

JR青梅線 昭島駅南口徒歩2分

当院は、昭島駅南口からすぐの場所にあり、お仕事帰りや買い物ついでに立ち寄りやすいクリニックです。提携駐車場も複数あり、車での通院も便利です。

診療時間
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