中高年男性おしっこの勢い低下!前立腺肥大症の治療薬

最近トイレが近くなった

男性は50歳を過ぎると誰しも「おしっこ」関係の問題に直面します。

  • 若いときに比べるとおしっこの勢いがない。
  • トイレで自分の後ろに列ができてしまう。
  • 夜中に何度もトイレに起きる

歳のせいだから仕方ない?

いえ、そんなことはありません。

これらは前立腺肥大症によるトラブルの可能性があります。

前立腺肥大症は、

  • おしっこの勢いがない(尿勢低下)
  • おしっこが残っている感じがする(残尿感)
  • 自分だけトイレに立つ回数が多い(頻尿)
  • 急にトイレにいきたくなる(尿意切迫感)

といった症状をひきおこします。

「がん」や「心筋梗塞」とはことなり、命をうばう病気ではありません。

それゆえに放置されてしまうことが多いです。

しかし、おしっこのトラブルは「生活の質」を大きく下げてしまいます。

内服治療で症状をおさえることができます。

歳のせいだからとあきらめることはありません。

まずは泌尿器科専門医に相談しましょう。

症状に合わせて治療薬を選択

前立腺肥大症で使用される代表的なお薬には下記があります。

お薬の名前(後発薬品)飲み方尿道拡張血流改善特徴
ハルナール(タムスロシン)1日1回1錠/回×副作用も少なく高齢者でも比較的安全に使用可能
ユリーフ(シロドシン)1日2回1錠/回×ハルナールより効果が高い。副作用で射精障害、起立性低血圧
フリバス(ナフトピジル)1日1回1錠/回×25mg/50mg/75mgと3種類の強さがある。症状に合わせて変更
ザルティア1日1回1錠/回血流改善、筋肉を緩める効果がある。頭痛や鼻詰まりの副作用あり
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このお薬をまず最初に試していくことになります。

内服をしてすぐに劇的に改善することはありません

2~4週間くらい継続していただいたところで効果判定します。

症状に合わせて適切なお薬を選んでいきます。

これら以外にも前立腺を小さくさせる薬や膀胱の活動を抑える薬もあります。

効果が不十分であれば、複数のお薬を併用することもあります。

漢方薬を使うこともあります。

おしっこの症状がある50歳以上には前立腺がんチェック(PSA検査)もおすすめします。

気になる方はお気軽に相談ください。

この記事を執筆した人

青木悠介
青木悠介
あきしま駅前泌尿器科内科 院長
日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医